予防(一次予防)

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予防(一次予防)

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 職場のメンタルヘルス対策には、一般的に一次予防、二次予防、そして三次予防があります。ここでは、そのうち「一次予防」について触れます。一次予防とは、メンタルヘルス不全者を一人も出さないための取組みのことをいいます。

 メンタルヘルス対策を行う以前に、職場内で、心身ともに健康で、働くことができる環境を構築することは、考えてみれば当たり前なことです。しかし、この競争社会においては多くの場合、この当たり前の職場環境や労働環境さえも存在せず、労働者の健康管理についてさえも労働者自身に一任されているというのが実情ではないでしょうか。「健康管理も仕事のうちだ!」というように・・・。

 雇用主側は、法律で定められた一定の健康管理は行っています。しかし、収益を削ってまでして、メンタルヘルス対策を行おうという企業は、特に中小・零細企業においては、まだまだ少数と考えられます。

 しかし、健全な労働力を得るためには、職場環境を整えたり、人間関係を調整したり、過重労働にならないよう配慮することが、どうしても必要になります。この「一人の発病者も休職者も出さない」ことへ向けた取組み(一次予防)は、メンタルヘルス対策の基本的かつ最優先される目標に位置づけられます。

 一次予防は、『 メンタルヘルスを悪化させる要因を取り除くこと 』と、『 労働安全衛生教育を行うこと 』で成り立っています。

【メンタルヘルスを悪化させる要因を取り除くこと】
 まず、過重労働、長時間労働にならないよう従業員の勤怠管理をしっかり行うことが基本です。それと同時に職場の人間関係を円滑にする取組みを行うこと、異動・配置転換は従業員の適正と将来性を勘案して慎重に行うこと、そして職場での権利侵害、たとえばセクシャルハラスメントやパワーハラスメントが存在しない職場環境を構築することなどが必要になってきます。

 これら以外にも、メンタルヘルスに影響を与える要因には、退職の強要やリストラ、IT化の推進、成果主義賃金導入による評価制度、などがあります。IT化の推進や新しい評価制度の導入などについては避けられない面もあるかと思いますが、こういったこともメンタルヘルスを悪化させる要因になり得ることを認識しておく必要があります。

【労働安全衛生教育を行うこと】
 企業や労働組合が中心となり、安全衛生教育のなかに「メンタルヘルスの問題」の項目も含めて啓蒙教育を行い、全従業員が学習できる場と機会を提供していくことが重要です。メンタルヘルス問題について労働者一人ひとりが正しい知識と対応の仕方を学ぶことによって、職場が、労働者自身が、そして労働者の働き方が良い方向へ変わってくる可能性が十分にあります。

 安全衛生教育を通じて、心の病は誰しもが発病する可能性があること、そして必ず治癒するものであることを、しっかり理解してもらうことが大切です。

         

企業・職場の対策

働く人たちのメンタルヘルスの悪化が指摘されている昨今、日本の企業はどの程度、対策に取り組んでいるのでしょうか。
メンタルヘルス対策に取り組んでいる企業は、全体の3割にも満たないというのが実態です。

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