ストレスと胃・十二指腸潰瘍

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ストレスと胃・十二指腸潰瘍

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 誰でも、疲労やストレスがたまると、胃が重く感じたり、痛みを覚えたりします。過度のストレスに曝されていることを、身体が不調を訴えることで知らせてくれているのです。現代のストレス社会を反映して、胃・十二指腸潰瘍に悩む人の数は、年々増え続けています。胃・十二指腸潰瘍は、ストレスなどを原因として、胃や十二指腸の内壁がただれたり、くずれたりして欠けてしまうことです。

 胃潰瘍、十二指腸潰瘍の主な症状は、空腹時のみぞおち部の痛みです。このほか、胸焼け、胃・腹部の不快感、吐き気、食欲不振、貧血など、人によって様々な症状が認められます。自覚症状がある場合は、消火器内科などの医療機関を早めに受診することが肝要です。ただし、痛みの感受性が低い場合、まったく痛みを感じない人もいます。このように必ずしも症状と病状は一致しないのが特徴です。

 胃や十二指腸(胃と小腸をつなぐ臓器)はデリケートな臓器であり、心身のストレスや薬剤の影響を受けやすいといわれています。特に強いストレスが起こり、その状態が継続したときは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になるリスク非常に高まります。好発年齢は、胃潰瘍の場合は40~50歳代、十二指腸潰瘍の場合は20~40歳代というように十二指腸潰瘍のほうが若年層にシフトしています。また、女性よりも男性の方に、患者数が多いという傾向にあります。

 前述した胃・十二指腸潰瘍の典型的な症状は、粘膜組織が傷つくことで起こります。通常、胃の中では胃壁を守る粘液と胃液の力関係が均衡を保っているため、胃液によって胃壁が侵されることはありません。しかし、何らかの要因によって、この均衡が崩れると消化管の内壁が侵されていくことになります。均衡が崩れる要因のひとつには「ストレス」があります。

 ストレスを受けると、自律神経のひとつである迷走神経を介して、胃液の分泌が盛んになります。また、臓器の内壁の血管が収縮することで血流が悪くなり、内壁の防御機構が弱まります。これらのことによって、内壁が侵されやすい環境ができてしまうことが潰瘍につながっていきます。このほか、ヘリコバクター・ピロリ菌という細菌が粘液のなかに棲息しており、この細菌がつくりだす物質によって粘膜が刺激を受けたり、白血球やリンパ球などがピロリ菌排除のために局所に集中することも、発症に大きく関係していると考えられています。

 胃・十二指腸潰瘍にかかりやすいタイプは、ストレスに弱い人、ストレス発散の苦手な人、神経をつかう仕事に就いている人、不規則な食生活をしている人、喫煙や飲酒の習慣のある人、とされています。

 胃・十二指腸潰瘍の治療は、社会的・心理的なストレスからの解放を中心に据え、食生活の改善や生活習慣の見直し、胃酸の分泌を抑制する薬物(H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬など)の投与を併用しながら経過観察を行っていきます。胃・十二指腸潰瘍は再発しやすい疾患です。一度罹患した人は、定期的に診察を受け、それを自己コントロールの要とすることが大切です。

         

ストレスと心身症の関係

心身症は、身体病のなかで発症や経過にストレスが関与しているもので、多種多様な病気があります。
心心身症はストレス病とも呼ばれているように、治療には心理的・社会的ストレスの低減や対処が必要です。

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