適応障害
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適応障害とは、就職や転職、結婚など新しい環境にうまく適応できずに、さまざまな心身の症状があらわれてくるために社会生活に支障をきたす心の病のことをいいます。つまり、ある特定のストレスに起因する精神疾患のひとつであり、単なる「怠け」や「わがまま」ではないことに注意する必要があります。
米国精神医学会の診断基準(DSM-Ⅳ)では、適応障害を以下のように定義づけています。
『ストレス要因が明確であり、そのストレスを受けてから、三ヶ月以内に情緒面や行動面において症状が発生し、社会生活に障害をきたす。また、原因となるストレス因子が排除されてから、六ヶ月以内に症状が軽快するもの。』
このように、適応障害は原因(ストレス要因)となるものが、はっきりしているという特徴があります。具体的には、上司や特定の同僚との人間関係が上手く構築できない、昇進や異動などの配置転換により新しい仕事に馴染めない、などが職場でよくみられる不適応です。
私たちは人生のなかで多少の苦労は伴いつつも、必要に迫られて新しい環境に順応していきますが、このことがうまくいかない場合、適応障害とされます。ストレス要因が会社にある場合は「職場不適応」、学校では「登校拒否」というかたちになってあらわれます。
適応障害の症状には、以下のような身体症状と精神症状があります。
◆身体症状
不眠、頭痛、めまい、動悸、倦怠感など
◆精神症状
意欲や集中力の低下、注意力散漫、不安、絶望感、イライラ感など
この結果、遅刻や欠勤、早退などが増えたり、仕事のミスが増えたり、協調性が悪くなり人間関係のトラブルに発展する場合もあります。さらに飲酒やギャンブルなどに逃避したり、引きこもりになったり、といった行動面にあらわれてきます。
適応障害は「うつ病」と似た症状を有しますが、ストレス要因となる空間・場所そして人間関係などから離れると普通に過ごすことができる点が大きく異なります(「うつ病」の場合は、四六時中その症状は消えない)。
適応障害は適切な治療を受けることで完治する疾患であることを、本人も周囲も理解しておくことが大切です。治療法としては、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物の処方と併用して、心理療法を行うことですすめていきます。