うつ病の治療、職場復帰と再発防止
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■うつ病の治療
うつ病の治療は、一般的に以下の3つに分類されます。うつ病の治療においては、
基本的には精神療法(心理療法)が大切になります。しかし、第1選択とすべきは、
薬物療法です。そして何より、当人を頑張らせるより、まず休養させなければなりま
せん。休養こそが、頑張ってきた当人に対する最大のプレゼントになります。
①精神療法
一般的療法(説得、支持、カタルシス)
専門的療法(精神分析、森田療法、来談)
②薬物療法
精神安定剤、抗うつ剤、抗けいれん剤、睡眠導入剤
③その他の療法
作業療法、芸術療法(音楽等)、レク療法、集団療法、家族療法等
精神療法については、いつまでもこだわり続けてはいけません。軽い状態のときに
薬物療法を導入することが大切です。また同時に、当人の”こころ”をつくりかえて
いくことも視野に入れておく必要があります。
■職場復帰と再発防止
うつが障害として残ることは90%以上ありません。うつ・うつ病の特徴を踏まえて
周囲が接していくことが求められます。うつ病は再発・再燃しやすく、当人の病識・病感
の欠如が見られやすいことにも注意しておく必要があります。
再発・再燃させないためには、当人の気分の波が正常範囲の中で変化するよう、周囲が
サポートしていかなければならなりません。また、周囲は"きく"という姿勢に徹すること
が重要です。そのためにも職場のシステムとして、相談機能があることが望ましいのです
(外部委託でも可)。
休職・復職のルールつくりについても簡単なことではありません。マニュアルを作成し
ても、うまくいかないことの方が多いのです。なぜなら、この問題は私的で個別的な特徴
を持っているからです。したがって、休職・復職については、専門の医師を交えて話し合
うことの方が望ましいといえます。
■企業のメンタルヘルス対策に活かすために
企業は従業員を雇う段階、つまり選抜段階からメンタルヘルス対策について考えていか
なければなりません。
当人が勉強してきたかどうかは入社時の筆記試験をすれば明らかになります。しかし、
そのようなことよりも、重視しなければならないのは、その人が人間関係の発達順序を
踏んできているかどうかです。
学生時代にクラブに所属したかどうか、またそこでどういう役割を担ったのか、後輩の
面倒をみてきたか(自分より下の世代とどう付き合ってきたのかがわかる)、ということ
を面接の中できちっと訊くべきなのです。
つまり、学力試験だけに依存しない選抜方法にすることが大切です。失敗経験を積んで
いるかどうか、またその経験をどう表現するか、どのように乗り越えてきたかを面接時に
訊いておくことが重要です。
また、その人の対人関係の深さを推察させるような小論文を書かせることも大切です。
例えば、「友人が困っているときに、どのように関わったか」というテーマを設定する
のです。
以上のような選抜段階からできることを行うことによって、その人の人間理解を深めた
うえで、どのように教育していくのか、どのような課題や役割を企業のなかで担っていっ
てもらうのかを考えていく必要があります。